ペナン島旅行 5 クーコンシーなど

 
プラナカン・マンションにつづき、邸公司 1835年に福建省からペナン島に来た邱(クー)一族が建立した中国寺院。)を見学しました。
ここはお寺と言うより、同じ一族の会館と考えたほうがふさわしいようです。
お寺を囲むように一族が住む家がずらっと立ち並んでいました。ここの一帯は全部、邱一族が住んでいたところだよ、とのことです。
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中心には立派なお寺がありました。
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お寺には儒教の教えをテーマにした彫り物などもありました。
儒教と言えば「孝」(親孝行)が最も重要、とされているとのことですが「孝」をテーマにした彫り物もありました。
 病気のお母さんが冬なのだけれど、「美味しい筍が食べたい」と言うので、息子は何日も神様に祈った。すると筍が生えてきて母親に食べさせることが出来た、など。
ガイドさんも「私たち、中国系にとっては「孝」をしないと親戚中から非難されるよ。一番大切にしていることだよ」などと言っていました。
 
お寺の向かい側は舞台になっていて、チャイニーズオペラが上演されるのだそうです。
 
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また、ジョディフォスターとチョウ・ユンファの演じた「アンナと王様」も実はこのペナンでロケされたそうで、ここの邸公司もロケ地として使われたそうです。確かに!タイでは「王様と私」は国王のことをばかにしているようだから・・・という理由で本の販売や映画・ミュージカルの上映は禁止だそうです。当然ロケも許可が下りなかったわけですよ、とガイドさんが説明してくれました。
 
世界遺産の町をあれこれ見学した後、ホテルに戻り、またプールや海辺でのんびりしました。
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今回ペナン島旅行で参考にしたのが「地球の歩き方」と、こちらのガイドブック「マレー半島 美しきプラナカンの世界」と「世界遺産の町を歩く ペナン・マラッカ」です。こちらの著者は丹保美紀さんですが実はサイン入りでして、ちょっと私の自慢です!
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丹保美紀さんとは20101月に日本人会婦人部企画の講演会でお会いしたことがあります。プラナカン文化について広く深い知識をお持ちで、講演会でも参加者みんな、この世界にどっぷり引き込まれました。事務局長もシンガポールのルーツに触れることが出来て、とてもすばらしい公演だったとおっしゃっていました。公演後には丹保さんにプラナカンについてたくさんの質問が飛び交いましたが、ひとついひとつ、丁寧にとても気さくにお答えしていただいて、知的でユーモアがあり、素敵な女性だなぁと思いました。現在はペナンにお住まいだと言うことです。
 
我が家はもう在星5年目を迎え、いつ本帰国になってもおかしくないのですが、海峡植民地であるマラッカ・ペナンを見学できてよかったです。東西の交わる地で貿易の商売をしながら、祖国を離れて、たくましく根付いて行った人々の努力と苦労と繁栄を見ることが出来ました。これは私たち家族にとって大きな収穫でした。
 また、シンガポールはどこにいっても草は短く刈り取られ、道は整備され、整然としていますがペナンはまだまだ雑然とした雰囲気も残っていて、なんだかのんびりしていていいな、シンガポーリアンや、日本人が惹かれるのがなんとななく判る気がしました。